TOP > 子宮癌の診断と日帰り手術 > 2) ヒトパピローマウィルスの型診断

1983年に悪性型HPV(ヒトパピローマウィルス)の16型が子宮頸癌の90%にも検出され、子宮癌とHPVには密接な関係があることが証明されました。
現在HPV は100種類以上の型が同定されていますが、その中で、16, 18, 31, 33, 35, 52,58型は発癌リスクが高い「ハイリスク」型、6, 11, 42, 43, 44型など発癌リスクの低い「ローリスク」型、現在リスク判定が定まっていない30, 39, 45, 51, 56, 59, 66型があります。左はHPVのイラストです。
クリニックでは、HPVの16種類を特異的に検出する方法(6,11,16,18, 30,31,33,35,39,51,52,54,56,58,59,66型をそれぞれ個別に同定)と、中高リスク型HPVの12種類(16,18,31,35,39,45,51,52,56,58,59,68型で型の個別判定はできない)の感染があるかどうかのみを検出する方法の、2方法を行っています。
患者さんの細胞診の異常の程度はどうか、検査結果を早く知りたいかどうか、検査費用により、患者さんの希望に応じて検査を選んでいます。

HPVのハイリスク型に感染した場合の子宮癌発症リスクは、2003年Unozらによって報告されています。それをまとめたのが左の表です。HPV16型に感染すると、HPVの非感染者に対して、400倍も子宮癌の発癌リスクが高まることがお分かりいただけると思います。