TOP > 子宮癌の診断と日帰り手術

子宮頸がんの領域では、ヒトパピローマウィルス(HPV)と発癌との関係が明らかになり、細胞診断によって子宮の細胞に出現する核異型だけでなく、原因となるHPVを調べることが管理上非常に重要であると認識されました。
特記したいのは本年、国立がんセンターの清野透ウィルス部長のグループによって子宮頸がん幹細胞の作製に成功したことです。正常の子宮上皮細胞にHPVの遺伝子を組み込むことにより、婦人科医にとって長年の夢であった子宮頸がん幹細胞が作製できるようになり、子宮癌治療の新たな展開が期待されます。クリニックでもHPVの検査を重点におき、液状検体による細胞診断を行っていますので、詳しいことは液状細胞診の項目を参照ください。
子宮体部の検査は子宮の奥から細胞を取る必要があるため、どうしても痛みや出血などの負担が避けられません。そこでクリニックでは最も負担が少ない吸引式子宮内膜採取法を行っています。使用する器具などについては子宮体癌の項目を参照ください。
子宮頸がんの0期では、頚部の表面を切除する円錐切除法で治療できます。クリニックでは高周波を用いたリープ装置を用いて、日帰り手術で10年間治療を行ってきました。その内容については日帰り手術の項目を参照ください。