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がん遺伝子検査

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ジーンサイエンス社の開発した方法を行っています。

血液中の遊離DNA

がんが存在すると、そのヒトの血液にはがんから遊離したDNAが存在するようになります。このDNAは細胞がアポトーシスにより細胞死を起こした結果出現すると考えられています。日本人の健常者とがん患者を比較すると、健常者では生理的なアポトーシスによるサイズの小さなDNA断片が見つかり、その量は年齢や生活習慣、体型などの関連はなく、男性が女性より有意に多いようです。広汎ながんを持つ患者さんでは、健常人の約5倍のDNAが確認されたと報告されています。興味あるのは、血液中のDNA濃度は癌の種類や進行度、分化度、組織型とあまり関連がなく、一定量のアポトーシスを起こした細胞DNAが検出されている可能性があることです。
したがって、まだ開発途上にあるとは言え、血液から癌のDNAを検出する方法は早期の発見につながる期待を秘めていると言えます。

遊離DNAの突然変異解析

遊離DNA中のがん遺伝子やがん抑制遺伝子に遺伝子配列の変異が起こると、発ガンリスクは極めて高くなります。そこで、細胞の増殖を抑制しアポトーシスを誘導する最も重要ながん抑制遺伝子p53に突然変異があるか調べます。また、p53と逆にヒトの発がんに密接に関係するのがras遺伝子です。ras遺伝子にはH-,N,K-の構造が似たファミリーがありますが、これらの遺伝子に突然変異があるか調べます。

遊離DNAのメチル化解析

遺伝子は4つの塩基配列によって構成されています。それらは、アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、グアニン(G)ですが、シトシン配列にはメチル基が付加されていることがあります。遺伝子のプロモーター配列にはシトシン、グアニンが多い領域があり(CPG island)、ここにメチル基が多く結合すると、遺伝子の発現が抑制されてしまいます。この現象がDNAのメチル化による遺伝子発現抑制です。

P16、MLH1、BRICA1などのがん抑制遺伝子がメチル化されますと、細胞分裂のブレーキ役である抑制遺伝子の機能が抑制されるので、がんのリスクが高まることになります。

クリニックでは外部の検査機関と連携を取り、今までお話した内容の検査を行っています。

DNAチップを使用したガンの進行・転移に関する診断の説明図

図はDNAチップを使用したガンの進行・転移に関する診断の説明図です。(サイエンス・グラフィックス株式会社様より画像転載許可済)